【名古屋市千種区】自由な表現爆発のアート冊子「ZINE」をお手に取ってどうぞ♪ 吹上のアートギャラリー「C7C gallery and shop」で「ZINE FAN 2025」開催中!(8/24まで)

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吹上のアートギャラリー「C7C gallery and shop」で、様々な「ZINE(ジン)」が集まるイベント「ZINE FAN 2025」が2025年8月24日(日)まで開催中です! プロ・アマ問わず一般公募で集まった個性的なZINEを、一度にたくさん手に取って見ることができる楽しい企画です。「ZINE FAN TOKAI ISSUE」ということで、公募は東海地方で活動していることが参加条件です。

昨年開催時にとても気になっていたイベントでしたが行けずじまいだったので、今年こそ! と取材を申し込み伺いました!

「ZINE」ってなに?

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「ZINE」とは自費出版の冊子のことです。「magazine」からできた言葉で、自分の好きなものを表現した小さな出版物です。こういうものは歴史的に「fanzine」と呼ばれてきました。翻訳すると「同人誌」になるかと思いますが、同人誌というとなんとなくコミケのイメージで、「ZINE」とはちょっとニュアンスが違う気がします。「ZINE」のイメージはもっとアートブックに近いものでしょうか。

ファンジン自体は世界中で昔からあります。「fanzine」という言葉は「fan」と「magazine」を合体させたもので、プロフェッショナルではない書き手(ファン)による、特定ジャンルの文化(主にサブカルチャー)について書かれた冊子を意味します。初期のファンジンはSF愛好家によるものだったそうです。70年代以降のパンクロックシーンでは音楽ファンが自分でお気に入りのバンドについて書き、コピーしたものをホチキスで留めたようなファンジンがたくさん作られました。大手メディアが取り上げない音楽を、ファンが自ら書いて安価で配布し、情報が広がりシーンが盛り上がったのは、現代のブログやSNSのアナログ版とも言えるかもしれません。

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日本でファンジンが「ZINE」と呼ばれ、アートブック的な意味合いを帯びてきたのはここ十数年くらいのことではないかと思います。ZINE界隈は近年盛り上がっていて、作り手が集まって販売するイベントも各地で開催されています。おしゃれなセレクトショップでも扱うところが増えてきました。誰でも自分のパソコンで誌面を編集することができるようになり、印刷も小ロットで発注できる環境が整ってきたのもその一因でしょう。これはコミケ界隈でも同じことが言えると思います。

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自由な発想で作られるZINEは、写真集、イラスト集、旅行記、エッセイなどいろいろなジャンルがあり、凝った造りでそれ自体がアート作品になっているものも多いです。写真やイラストなどはInstagramで誰でも公開できる時代ですが、紙に印刷したものは手触りや匂いを感じることができ、所有して部屋に飾ることもできるので、ネットとはまた違う楽しみ方ができるのが新鮮に映るのかもしれません。美しいものはスマートフォンの小さな画面ではなく、大きく印刷されたもので見たいですよね。デジタルストリーミング全盛の今、「モノを所有できる」という意味合いでレコード人気が復活しているのと同じようなものなのではないかと思います。
とにかく自分の好きなものを誌面で自由に表現したい! という願望が叶うのがZINEの醍醐味です。

「C7C gallery and shop」とは?

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「C7C gallery and shop」は2007年にZINEやフリーペーパーの制作からスタートしたそうです。まさにZINEが原点なんですね。世界各国から選りすぐったアートブックの販売と同時に、出版もしているそうです。2013年に現在のギャラリーの形態になり、ギャラリーでは国内外アーティストの企画展示、トークイベント等の企画・開催を行っているそうです。比較的写真作品を多く扱っている印象です。

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Monkey Flip

「C7C」は「吹上」駅6番出口から徒歩10分です。「イオンタウン千種」の近くです。吹上駅から若宮大通を西に進み、「吹上ランプ北」交差点の北東角にある「Monkey Flip」という自動車販売店を右に曲がります。

吹上八幡社

吹上八幡社

角を曲がるとすぐに「吹上八幡社」が見えます。ここの向かいです。

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階段を上った2階にあります。

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薄暗い階段の上には自然光が入る明るいお店が!

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入口前にはフライヤー置き場があります。感度の高いアートイベントをチェック!

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ギャラリースペースはL字型になっています。

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L字のもう一辺はこんな感じ。

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テラスもあります。ここから入ってくる自然光でギャラリー内はとても明るいです。今は酷暑で閉められていますが、春と秋は外に出られるそうです。テラスではドリンクが飲めるカフェサービスもあるそうです。早く涼しくなってほしいですね。

「ZINE FAN 2025」

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では「ZINE FAN 2025」の内容を見てみましょう! ギャラリー内にたくさん並んだZINEは、大きさも様式も様々で、雑誌形式のものからパンフレットのようなものまでいろいろあります。気に入ったものは購入できます。

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LOVERS’ NAGOYA Vol.07

この「LOVERS’ NAGOYA」というZINEは知っています! Instagramもフォローしています。最新号の「池下・覚王山」編はまさに私の担当エリアなのでチェックしていました。東海エリアの街歩きツアーを開催する「大ナゴヤツアーズ」の代表の方が発行しているようです。名古屋の街を独自の目線で案内するガイドブックです。

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LOVERS’ NAGOYA Vol.06

「LOVERS’ NAGOYA」はこれまでに7冊発行されているそうで、こちらは前回発行の「千種・今池」編です。これも私の担当エリアです。他に「伏見・丸の内」「名古屋・国際センター」「鶴舞・上前津」「御器所・桜山・瑞穂区役所」「大須観音・上前津」が発行されています。

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この2冊の写真集は表紙のデザインと色合いがおしゃれですね! 

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これはこのZINE自体がアート作品のケースです。

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ビニールのシートの間にオイルと絵の具が入っています。触って楽しめるので、大人だけではなく赤ちゃんも喜びそうです。

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こちらは「おどうぐばこ」に写真がたくさん入っているZINEです。こういうふうに「本」の形でなくてもいいんですね。

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こちらは「たわしとわたし」というタイトルで、たわしとたわしを描いたブックレットがセットになっています。

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スナック菓子のようなパッケージですが、説明文には

メインテーマは「お品書き探偵」。画家のマメイケダさんにお品書きの絵を描いてもらい、それを漫才師・金属バットのお二人が見て、お品書きのある酒場がどこにあるのか推理してもらいました。マメイケダさんのマッチ&ポストカード、金属バットステッカー付き。

とあります。金属バット?! 会場では気づきませんでしたが、自分が撮った写真を見て改めてびっくりしています。そういうコンセプトだったんですね。金属バットファンは買わないと!

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これはとんでもなく凝った装丁です。端を焦がしてあったり、糸でかがっていたり。中には詩と写真が載っています。こういうのを作るのは楽しそうですね。

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左端の車の表紙は色合いが気に入りました。車の切り取り方もかっこいい!

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「おもちもちもち」はペットの写真集かな? アート感あふれる作品が多い中で、かわいらしくシンプルな表紙は目を引きました。

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会場では公募以外のレギュラー販売しているZINEも展示されています。入口から向かって左側の、このパネルの左2枚がレギュラー作品だそうです。右側のパネルは公募作品です。

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これは公募作品です。コピー用紙にプリントした写真を糸で綴じているだけの素朴な装丁ですが、雰囲気があり魅力的な写真です。

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中の写真です。どこか儚い作風で、ガーリー感がありますね。

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この封筒に入っている作品も公募です。

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封筒からちょっと出してみるとこんな写真集が入っています。何気ないご飯のおかずですが、いい感じ♪

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これは左側パネルのレギュラー作品です。音楽好きなので店内に入ってすぐ、このZINEのニューロマンティックな表紙にハートをつかまれました! この「RAVEN」というタイトルのZINEはイギリスのSimon Hollinsという方が1982年のロンドンで撮った写真で作成したものだそうです。直感通り、中を見てみるとVirgin PrunesCoilのメンバーが写っている写真が! 80年代前半のロンドンのアンダーグラウンドシーンが大好きなので、思わず興奮。ヴィヴィアン・ウエストウッドを着た当時のクラブキッズも写っています。原宿のホコ天(歩行者天国)で、ロカビリーに合わせて踊っていたアメリカ50年代ファッションの「ローラー族」の写真もあります。

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入口から真っすぐ奥のこの棚にあるのは、東京のお店で扱っているZINEだそうです。これも公募以外の作品です。

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こちらの棚にあったこの電車の写真集に惹かれました。実は自分は乗り物の写真が好きなんじゃないかと気づかされました(笑)。これも緑色だなぁ。パラパラと中を見てみると、イスラム圏(かな?)で撮られた電車の写真がたくさんありました。パワー系で武骨な佇まいがかっこよかったです!

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展示されているZINEのファン投票もありました。グランプリの作品は「C7C gallery」より出版のチャンスがあるそうです。

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それぞれ工夫を凝らしたZINEを見て、私も作りたくなってきました! 写真撮影が趣味なので、自分の写真を凝った装丁で本にしてみたいです。Instagramで海外の人による「bookbinding(製本)」の動画がよく流れてくるので、やってみたいと前々から興味を持っていました。

他の人が作ったZINEを買ってもよし、自分で作ってみてもよし、クリエイティブな刺激をたくさん受けに、「ZINE FAN 2025」に行ってみませんか? とっても楽しいですよ♪

*C7C gallery and shop様、取材にご協力いただき誠にありがとうございました。

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